大判例

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仙台高等裁判所 昭和26年(う)454号 判決

被告人の右職務が可成の程度に於て機械的のもので裁量の範囲の狭いものであることは記録上推知し得るけれどもさればといつて、被告人が右佐藤久次に対して便宜の取扱が出来ない立場に在つたものでないことも原判決挙示の証拠上明かである。

又所論の証拠に依れば所論の通り被告人の勤務する福島県喜多方土木監督所の所員は従来其管内の土建請負業者から中元歳暮の時期に金品の贈与を受けるを何等怪まず、被告人も亦此慣例に従つたものであることを首肯し得るが、原判決挙示の証拠を綜合すれば、被告人が前示佐藤久次から金品を受取つた原判示第一、(一)乃至(三)の金品の授受は中元歳暮の贈答の名義に藉口して中元歳暮の贈答の範囲を超え実は被告人の前記職務に関し正当な理由なしに授受されたものであることを認め得るから、被告人が右慣例に従つて受領したとしても賄賂性が阻却されるものではない。

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